ワーク・ライフ・バランスを考えよう
勤勉は美徳か?幸福に働き、生きるヒント 大内伸哉
仕事をしている身としては、スルーできないタイトルであったため、読んでみた。
内容が難しくて、というか、普段なじみのない単語が多く出てきて、読むのに時間がかかった。
けど、色々考えさせられる内容だった。
残業、転勤、ハラスメント。それらの事例と判例を並べ、日本の裁判所の考え方と法を解説している。
また、日本と諸外国の法律の違いも述べられている。
興味深かったのは、日本の法律は休息に関する意識が低い、という点。
ドイツでは「閉店法」により、日曜日には店を開けてはならないことが法律で定められているという。
日本の法律では、祝日は休日であると定められていても、それは労働上の休日ではない。
また、三六協定によって、残業も比較的簡単に行うことができる。
諸外国では、残業は労働者の同意の元行わせることができる。
それに、有給休暇も、年度の最後まで万が一(病気やけがなど)の時のためにとっておく人が多い。(これは国民性による)
私もそう。本当の休暇に「有給休暇」を使い、病気の時に「欠勤」となるのは、なぜか罪悪感がある。
日本人は、もっと上手に休みをとってリフレッシュできれば、その後の業務効率にも良い影響があるとしている。
そうだと思う。上手に休みをとって、上手にガス抜きしなくては、この成果主義の世の中ではやっていけない。
あと気になったwordは「パラレルキャリア」。
ドラッカーが提唱したとのこと。
いわゆる副業みたいなもので、キャリアを2重に積み重ねていく。収益がないボランティアみたいなものでものよく、本業とは別のところで自分のスキルアップをしていくようなこと。
現在日本では、副業が禁止されている会社が多いと思う。
当然のごとく、私の会社でも禁止。本業に支障が出ては困るから、という理由らしい。
でも、パラレルキャリアという考え方の元、副業で得た経験や知識、スキルを本業に活かしてより良い仕事をすることも可能だよね。
本業に支障が出ない程度の副業は、積極的に認めていくべき、むしろ、推進していくべきだと感じた。
会社が副業解禁したら、その後は社員の裁量で、明らかに本業に支障がでているようであれば禁止する等の措置を行えば良いのではないか、と考えるのは、自分が経営者ではないから??
結局、勤勉は美徳なのか?
幸福な働き方とは、日常の仕事に創造性を追求して主体的に取り組むこと、かつ、そのために必要な転職力を身につけるために主体的に行動すること、という二重の主体性をもってこそ実現できるものです。
主体的、に働こう。
仕事の中に幸福を見出そう。
人生の中で最も長く使う時間を幸せに過ごすことが大切。
読んだ期間:2016年3月23日~3月26日