トヨタ生産方式の逆襲 鈴村 尚久
「トヨタ生産方式」というワードに惹かれて買った本
内容は、リアルに生産に関係するものであった。
(私は本を買うときは、あまり中身を精査しない)
自己啓発本というよりは、工場、生産管理部門、営業部門の仕事の仕方?みたいな感じ。
第1章 「常識」を疑い、パラダイムを変えよ
第2章 「タイミング」を売れ!
第3章 顧客ニーズと生産体制のマッチ
第4章 「サラダ理論」で需要予測とオサラバしよう
第5章 ホワイトカラーという「魔物」
第6章 下請けを巻き込んで効率的なモノ造りを
第7章 短納期こそ最大の顧客満足
私は工場や生産管理部門、営業部門で働いているわけではないので、本書の内容が直業務に活かされるわけではない。
しかし、かんばん方式、後補充の考え方は今後役に立ちそうな予感がした。
ホワイトカラーはシロアリ
本書で印象的だったフレーズは、ホワイトカラーをシロアリに見立てたところ。
工場の努力を、ホワイトカラーが食いつぶしている事例ばかりです。「シロアリ」のように会社の屋台骨に群がっていることも多々ありました。
割と本書では、生産管理部門、営業部門のホワイトカラーを悪者にしている。
読めば、「そうね、確かにね」と思ったが、著者の鈴村氏は、どうやらホワイトカラーが生産現場に足も運ばず、データのみを見て在庫管理をしたり、営業成績をあげるために在庫ばかり持たせることに憤りを感じているようだ。
しかもホワイトカラーは、なまじ頭が良いだけに、鈴村氏の進言に対しても耳を貸さなかったり、言い訳ばかりして「改革して良くしよう」という気持ちがないようだ。
おそらく、鈴村氏の中には「ホワイトカラーさえ変わってくれれば!」という気持ちが少なからずあるのだろう。
顧客は無駄に待たされていた!?
どうやら、ホワイトカラーのせいで、我々顧客は無駄に待たされる時間があったようだ。
鈴村氏の理想とするのは、牛丼屋、すし屋などの飲食店のように、注文が入れば待たせることなく提供できるシステム。
本来は車の販売にしても、納車が1か月先などはあってはならない。
営業側が、顧客が望んでもいない細かい要望まで無理やり引き出し、それに合わせたものを提供しようとするから、時間がかかる。
顧客はそんなことより、納期が早い方が良いのだ!
その通りだ!
ホワイトカラーって、変化を嫌う気がする。
これまでのやり方でやっていれば、何事もなくその仕事は終わる、と。
これまでのやり方では、顧客を満足させることはできず、企業とし生き残ってもいけない。
私は変化、改革を実行できる人間、また、変化に柔軟に対応できる人間になりたい。
でも、改革派に対しては、強い抵抗勢力、保守派がいるんだよな・・・
読んだ期間:2016年4月22日~2016年4月26日