mayu-banzaiの日記

1日1冊が目標!読んだ本の感想をメインに掲載します。

人はお金をつかわずにはいられない 久間十義他

ストーリーにお金をからませた短編集です。各短編間のつながりはありません。 

人はお金をつかわずにはいられない

人はお金をつかわずにはいられない

 

朝倉かすみさんの短編が載っているし、お金も好きだし、読んでみました。朝倉作品を読みつつお金の知識が増やせるかも!という期待も抱いて。

今回の朝倉作品は少しいつもの朝倉作品とは趣が異なる気がしました。SNSのオンラインゲームにどっぷりハマる中年おじさんのお話。面白かったけど、何だか悲しくなってくるような・・・。

 

この短編集の中では、山崎ナオコーラさんの「誇りに関して」、星野智幸さんの「人間バンク」が好きです。

「誇りに関して」については、今の私の気持にピッタリ寄り添っていた気がします。結婚せずに仕事に精を出す中年女性、しかも高収入な医師の話です。環境は全く異なるのですが、なぜか共感できる内容。不思議です。

結婚が良いか悪いか、と言った内容の話ではなく、独身高収入中年女性の様々な葛藤が描かれています。短編なので、すぐにストーリーが終わってしまうのですが、山崎ナオコーラさんの他の小説も読んでみたくなりました。

山崎ナオコーラさんといえば、映画化された「人のセックスを笑うな」以外のことを知りません。しかも、原作は読んでおらず、映画は期待ほどではなく、今となっては内容すら覚えていないという・・・。割と好き嫌いの分かれる作家さんのようですが、果たして私はどっぷりハマることができるでしょうか。

 

「人間バンク」は星新一さんのショートショートを思い起こさせるような内容でした。世界観が似ている気がします。

高校生の頃は星新一さんのショートショートを全て読破するほどハマっていました。今回、星野智幸さんの他の作品ではなく、星新一さんのショートショートを読み返したくなりました。

「人間バンク」の内容はと言えば、少し理解するまでが難しいかな、という感じです。でも、「ああ、なるほどね・・・・。」と思えるような結末。後味は良いのか悪いのか?共感できる人は多い・・・のかな?

 

本当にお金のことがわかりたい人が読むべき本ではありません。私は少しそこのところを間違えて読み始めてしまいました。お金の知識が増やせるかも!という期待は大きく外れます。

そのためか、全体的に面白かったものの、何か物足りない感が残ってしまいました。

 

読んだ日:2018年2月16日

人はお金をつかわずにはいられない

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