mayu-banzaiの日記

1日1冊が目標!読んだ本の感想をメインに掲載します。

ポニーテール 重松 清

これは、何で読もうと思った本だったか・・・?忘れてしまいました。

ポニーテール (新潮文庫)

ポニーテール (新潮文庫)

 

小学4年生の女の子を連れた父と、小学6年生の女の子を連れた母の再婚。主に小学4年生の女の子目線で書かれたお話。

姉妹間のやりとりや、母親の苦悩、エッセンス的に出てくる飼い猫、わずかしか描写されていませんが父の苦悩などが描かれています。

特に、姉になった小学6年生との接し方に小学4年生の女の子が戸惑う姿が印象的です。姉がまた変わってる感じなんですよね。小4と小6という学年差も、その年頃の女の子にとっては、大きい差なのかも知れません。

家族なのに理解できない、というのは辛いことです。その辛さを乗り越えてだんだんと家族になっていく、家族のお話でした。

 

小説を読んでいて、心に残る一言や文章があることはあまりないのですが、今回はこの文章が強く心に残っています。姉に友だちがいないようだと気付いた小4女の子が(新しい)母に、小6の姉は友だちがいなくても平気なのか、相談する場面で母親が言った言葉です。

(友達が)いないんじゃなくて、まだ出会っていないだけ。それまではひとりぼっちなのはあたりまえでしょ?だったら、ひとりぼっちなのを寂しがることなんてないし、無理やり友だちをつくることもないでしょ?あの子って、そういうふうにものごとを考える子なの。

 

ほほ~ん。こんな風に考える小6の女の子も珍しいし、それを理解して見守ることができる母親もかなり少ないのではないかと思います。少なくとも、私には無理かもしれません。(この小説を読んだことによって、できるようになったかも知れませんが。)

子どもに友達がいないと、「寂しくないのかな?」「楽しいのかな?」と、心配になってしまうのが大抵の母親かと思います。本来は、本人がそれで良いのなら、心配するのはお門違いなのですが・・・。

 

小説では、自分では送れない人生、あるいは送ってこなかった人生を疑似体験できるのが良いですよね。そして、色んな考え方に触れることができます。自己啓発本も好きだけど(最近飽きてきましたが・・・)、小説は何歳になっても読み続けるだろうなあ、という感じです。同じ理由で、ドラマも割と好きで、よく見ています。「こんな世界もあるんだなあ」なんて新しい発見をしたような気持になることもあります。

 

どうでも良いのですが、私は、小説のカバーのイラストに登場人物を描くのは止めて欲しいです。

私の場合、小説を読みながら、登場人物のイメージを膨らませていきます。カバーに人物が描かれてしまうと、その絵にイメージが引きずられてしまったり、読み終わった後に見て、イメージと違う感じの人が描かれていると、極端かも知れませんががっかりしてしまうこともあります。

個人の好みだとは思いますが。

 

読んだ日:2018年2月18日~19日

ポニーテール (新潮文庫)

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