ファミレス(上)(下) 重松 清
久しぶりに重松清さんの小説を読んだ。
ファミレス、その意味とは・・・?
宮本陽平(ミヤさん)・・・40代終わりの中学教師
竹内一博(タケ)・・・・・雑誌編集長
小川康文(オガ)・・・・・惣菜と弁当の移動販売屋
以上の3名のおじさんの身に起こる、人生を揺るがす出来事が続くストーリー。
料理をエッセンスに話が進められており、ところどころに「試してみたい」と思える、簡単な料理のレシピもあったりする。
この小説を読んで最も考えたことは、「子どもが家を出たら、夫婦二人でどうしよう」ということ。
ミヤさんの家庭がまさにそう。子ども2人が一人暮らしを始め、気付けば夫婦二人の生活が始まっていた。
赤ちゃんができての結婚だったため、新婚時代に夫婦二人で過ごしたこともなく・・・。
よくある話だと思うが、子どもがいる夫婦は、どうしても会話が子ども(のこと)中心になってしまう。
うちも例にもれずそうだ。
「今度の休みどうする?公園行く?」
「そろそろランドセル見に行こうか」
「○○ちゃんの小学校はさ・・・」などなど
ある意味会話には困らない。
子どもの話以外で最近二人で話したことは・・・?と問われると、思い出せないようなくだらない内容の会話を一日一回するかどうか、である。
これでは、子どもがいなくなった後、会話に困るのもしょうがない。
そして、会話に困るということは、一緒にいても居心地が良くないということで・・・。
居心地良くないだけならまだしも、お互い「うっとうしい」という気持ちが沸き起こるかも知れない。やばいね、離婚まで秒読み。
この小説は、夫との向き合い方(離婚じゃないよ)を真剣に考える良いきっかけになった。
読んだ期間:2016年6月9日~2016年6月12日