不登校ひきこもり こころの解説書 金馬 宗昭 他1冊
金馬宗昭氏の著書2冊を読みました。
1冊目↓↓
不登校、ひきこもり こころの解説書―僕がひきこもりだったときに言えなかったこと
- 作者: 金馬宗昭
- 出版社/メーカー: 学びリンク
- 発売日: 2010/03/08
- メディア: 単行本
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2冊目↓↓
金馬宗昭さん、この2冊の本に出会うまで全く知らない人でした。
平成28年11月26日、くも膜下出血で亡くなったそうです。47歳。とても残念です。
「こころの解説書」には、金馬さんの引きこもり経験談とその時の心理状況などが書かれています。
「こころの道案内」には、不登校や引きこもりの子がどういう状況なのか、何を考えているのか、親は何をするべきなのか、が、子どもが赤信号、黄信号、青信号の状態別に解説されています。
多くの不登校関連の本を読んできました。
それらと共通することも多く書かれていましたが、何故か他の本よりも納得できる内容でした。それは、私の子供の状態も関係しているかもしれませんが、金馬さん自身が引きこもりを経験した当事者だからかも知れません。
自身のひきこもりの経験や、指導者としての不登校支援のキャリアが説得力に繋がっているのでしょうか。
何より最も心に残っているのは
考動
という単語。
金馬さんが働いていたECC高等学園という通信制高校の教育理念だそうです。
不登校やひきこもりの人の多くは、考えて考えて考えて結局動かない状況があります。赤信号の状態です。
考動とは、「将来のために今何をすべきかを考え、行動に移すこと」のようです。考えることは大事ですが、それが行動に繋がらなければ意味がありませんね。
これは、不登校やひきこもりの子だけでなく、誰にでも当てはまりますよね。
また、「こころの道案内」では、前述したとおり、子どもの状態を信号に見立て、赤、黄、青信号のときの様子、親のすべきこと、してはならないことが具体的に書かれています。これまで色々な本を読んできた中で一番しっくりきたのは、恐らく「こうなったらこんな状態」「こうなったらこうすれば良い」と具体的かつ詳細にわかりやすく述べられているからでしょう。
子どもが不登校になったら「休ませてあげましょう。」「見守りましょう。」「待ちましょう。」これらはたいていの本に書かれていました。いつまで?子どもが自ら動くまで。
こんなことが書いてありますが、子どもが自ら動くまでの気持や行動の推移を事細かに解説されている本は、なかった気がします。
「ああ、うちの子は今赤信号だな。じゃあ、待つしかできないか。」とか「黄信号になりかけかな。じゃあ、こうすれば良いのか。」とか、現状を当てはめやすく解説されています。
特に「こころの道案内」は、不登校や引きこもりのお子さんがいるご家庭では1度は読むべきだと思いました。
読んだ日:2018年4月下旬
不登校、ひきこもり こころの解説書―僕がひきこもりだったときに言えなかったこと
不登校 ひきこもり こころの道案内: 今日からできる具体的対応法
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アスペルガー症候群の人とのコミュニケーションガイド 福西勇夫ら 他3冊
興味あって、アスペルガー関係の本を4冊読みました。
1冊目↓↓
マンガでわかる アスペルガー症候群の人とのコミュニケーションガイド
- 作者: 福西勇夫,福西朱美
- 出版社/メーカー: 法研
- 発売日: 2016/12/09
- メディア: 単行本
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他の3冊に比べると少しだけ専門的だと感じました。ADHD、LDにも少し触れられています。マンガだけど、内容は濃い感じです。
様々な場面でのアスペルガー症候群の人の行動やその裏の思考が具体的に解説されており、また、診断方法や治療方法等も解説してあります。「もしかしてあの人アスペルガー?」という心当たりのある人は、この本を読んでみると良いと思います。
もちろん素人判断で「あいつはアスペルガーだ!」と決めつけることはNGですが、「アスペルガーかも?」と考え、接し方をこちらが学習することで、これまで感じてきた不快感や違和感等をやわらげることができるかも知れません。
2冊目↓↓
空気が読めない・融通がきかない・感情の凹凸が激しい マンガでわかる 私って、アスペルガー! ?
- 作者: アズ直子,関根沙耶花,しおざき忍
- 出版社/メーカー: 大和出版
- 発売日: 2018/02/16
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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アスペルガー症候群の方が著者なので、アスペルガー症候群の人の気持、思考がよくわかります。
アスペルガーではない人からしたら「なんでそんなこと!?」というような行動も、本人にしてみれば理屈があります。
アスペルガー症候群の人は他人の感情がわかり辛い、お世辞が通じない、嫌味が通じない、などの特性があるそうです。アスペルガーではない人からしたら、「付き合いづらい・・・」となりますが、本人たちも人と違っていることに苦悩している様子を知ることができます。
アスペルガー症候群の人の、こちらからすると考えられない行動も、その思考過程を知ると納得できる部分もあります。私自身も「そう考えるのね」と、納得した部分があります。
また、医師からのコメントも掲載されています。
アスペルガー症候群本人の思考回路を知り、医師から見るとそれが一体どういうことなのか、具体的にはどのように解決していけばよいのか、色々なことが学べる1冊です。
3冊目↓↓
マンガとしては絵が酷いものですが、4冊の中では最も詳しく「カサンドラ症候群」について触れられています。
アスペルガーの人と付き合うのは、その特性を理解して、上手にやらないと、とてもしんどいものです。したがって、アスペルガーの人と親密に接する人たち(多くは妻)にも精神的症状が現れることがあります。
それをカサンドラ愛情剥奪症候群というそうです。
自分の配偶者がアスペルガー症候群かも、部下が、友人が・・・と、身近にアスペルガー症候群、あるいはその傾向がある人がおり、自分は鬱々としてしまう、そんな人は要注意です。
4冊目↓↓ これはマンガではありません。
この本を読んで、「これが毒親と言われる人たちかも・・・」と思いました。
毒親のすべてがアスペルガー症候群ではないと思いますが、一定数以上はアスペルガー症候群であり、また、それに気づいていない人たちなのだろうと思います。
また、自分もその気があるのでは・・・?なんて心配になりました。一度病院に行って診断受けてみたい気持ちです。
ただ、「こういう言動はアスペルガー症候群の可能性がある」と知ることができ、自分はどうなのかと顧みることができる内容でした。
本のタイトル通り、自分の母親に対して疑問を抱いている人も是非読んでみるべきかと思います。
母が何かおかしい、よその母とは何かが違う、そう感じたら一度アスペルガー症候群を疑ってみるのも一つの方法です。
読んだ日:2018年4月下旬
マンガでわかる アスペルガー症候群の人とのコミュニケーションガイド
空気が読めない・融通がきかない・感情の凹凸が激しい マンガでわかる 私って、アスペルガー! ?
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モンテッソーリ教育で伸びる子を育てる! 平川 裕貴
藤井聡太さんが受けた教育、ということで、最近注目を浴びていますね。
他にも、マイクロソフト創業者のビル・ゲイツや、Amazon創業者のジェフ・ベゾス、Facebook創業者のマーク・ザッカーバーグなど、世界の第一線で活躍しているメンバーが受けた教育です。
そんなん聞いたら、自分の子供にも受けさせたくなるのが親心ですね。
しかし、残念ながら幼児期を終えてしまった我が子にはあまり役立つ情報は得られませんでした。本当に、乳児を終えて、幼児期に差し掛かった子どもがいれば、一度はやってみたい教育法です。
ただ、どんな教育法にも言えることだと思いますが、合う、合わない、はありそうです。どちらかというと大人しくて、室内での遊びに没頭するようなタイプの子にピッタリの教育法かなあ、と思いました。あくまでも素人のイメージですけどね。
そして、早めに始めるのがベターかと思います。赤ちゃんの頃から、モンテッソーリ教育で使うような遊具に触れさせてみて、その遊具を用いて遊ぶ様子を見てモンテッソーリ教育を取り入れている幼稚園・保育園に入園させるかどうか、判断してみて良いのではないかと思います。
本書では、家庭でこそ取り入れたい教育法であるとも書かれています。具体的な取り入れ方も説明されているので、モンテッソーリ教育に興味のある方はぜひとも読んでみるべき本です。
最後に、モンテッソーリが唱えた教育の目標を。
自立していて、有能で、責任感と人への思いやりがあり、生涯学び続ける姿勢を持った人間に育てること。
ほんと、そんな人間に育ってくれればいいな、と思いますね。
(自分がそうでもないので、子どもにも高望みできないですが^^;)
読んだ日:2018年4月10日
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1週間で8割捨てる技術 筆子 他1冊
お片付け本2冊読みました。
1冊目↓↓
2冊目↓↓
2冊目の本は、以前記事にした下記本の続編です。
どちらも断捨離本です。1冊目の本は、以前読んでいたブログの著者さんが崇拝していたブロガーさんの本で、ずっと読みたいと思っていました。
ついに、読むチャンスがめぐってきました!
2冊目の本は、純粋に1作目が面白かったので、続編あるなら読んでみよう、というところです。
断捨離本何冊か読んできましたが、何とな~く色々なことが見えてきた感じです。
最小限のモノで最大限に生きる、これがミニマリストの考え方らしいです。
また、共通して書かれているのは「モノが多いとイライラする。それは、膨大な情報の中から何かを常に選択する必要があるから」というようなことです。
人は、選択肢が多いと、その中から何かを選ぶ際、エネルギーを消費します。カロリー、というより、脳のパワーを消費する感じですね。
スティーブ・ジョブズやマーク・ザッカーバーグが、同じ服を何枚もそろえ、毎日同じコーディネートをしていたのは有名な話でしょう。「洋服を選ぶ」という行為にかける脳のパワーと時間が節約できます。
毎日着る服、悩んでいませんか?同じコーディネートで決めてしまえば、悩むためのエネルギーも時間も不要です。超合理的ですね。
上記の例は極端すぎだとは思いますが、選択肢を減らして(=モノを減らして)快適により良く暮らすことは、誰もが望むところでしょう。
断捨離本には、その方法が具体的に書かれています。
「1週間で8割捨てる技術」より印象に残ったフレーズ。
私たちの所持品にもパレートの法則が働いている
パレートの法則というのは、「物事の結果の8割は2割の原因から生じる」と考える経験の法則、だそうです。
本当に必要なものは2割だけ。そう考えると、我々は不用品ばかりをため込んでいるのですね。捨てなきゃ捨てなきゃ!
私はモノを捨てるのは、ただ「家にある不用品を外に出す行為」と割り切っていました。
日本人は律儀にもちゃんとした捨て方を勉強してから捨てようとするようです。が、ゴミを捨てるのにやり方など、ないに等しいです。住んでいる地域の収集方法には従わないといけませんが、何を処分するか、には決まりはありませんよね。
何だか、何冊も断捨離本を読んでいる自分がバカらしくなってきました。そして恥ずかしい・・・。
とっとと動け、私!
食料品以外を買わない「30日チャレンジ」
モノを買わないようにするための訓練です。私は今日家計簿をつけました。毎日毎日何だかんで買い物しているのですよね・・・。
食料品はともかく、子どもの学用品もともかく、100均で買ったガラクタの数は恐ろしいです。また、読んでないけど読ませたくて買った絵本もあります。このようにして物は増えていく・・・。
だから、家計のためにもモノを増やさないためにも、買わないチャレンジはやってみようと思いました。
まずは明日、明後日の2日間、何も買いません!(食料品は買いだめしてあるので)
モノより体験を大事にするミニマリストになろう。
心の豊かさのために、モノにお金をかけるより、体験をお金をかけよう!
「もっと簡単に暮らせ」より印象に残ったフレーズ。
内面のガラクタを減らす
人の悪口をやめる、言い訳をやめる、等5つの方法が書かれていますが、私が気に入ったのは「内面のガラクタ」という言い方。
自分の中の嫌な部分をガラクタと言い換えると、何だか捨てられそうな気がしませんか?
「一度空っぽにして戻すだけ」で劇的に片付く
これは、目からウロコです。私は、よく、全てのものを出してもう一度片づける、という行動をしていました。それによって、結構片付くなあ、と思っていたのです。が、主人に言わせると「片付けになっていない」と。いやいや、結構きれになりましたよ?と悔しかったので、同じ片付け法が本で堂々と書かれていたことに、少し救われました。
これからも堂々と、出して戻すぞ!
断捨離関連の本って、読んでいてとても楽しいんですよね。
断捨離した気になるからでしょうか。
でも、読んでいるだけではダメ!捨てよう。
15分で27個捨てる(「1週間で8割捨てる技術」より)、これを1セットとして、少なくとも1日1セット!
読んだ日:2018年4月中旬
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漫画 もう「いい人」になるのはやめなさい! 潮凪 洋介&うげっぱ
またまた漫画です。
8年前に出版された下記本のマンガ化っぽいです。
原作の方は読んでいません。
何だろう。伝えたいことはわかったような気がしますが、絵とストーリーが強く記憶に残って、本当にストーリー「マンガ」を読んでいるような感覚でした。
これは、原作読んだ方が、心に残るかもしれないですね・・・。
読んだ日:2018年4月14日
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カラフル男子牧場-ADHD長男とお調子者次男の兄弟物語- ラム*カナ
またコミックエッセイです。最近文字を読む力が落ちている気がします。
(小難しい理屈の書かれている本を読む気がしません・・・)
漫画って、ほんと疲れた時でも読む気持ちにさせてくれます。
何故このテーマの本を選んだのか、自分でもわかりませんが、育児というキーワード、可愛い絵柄のためかも知りません。
ADHD長男とお調子者次男の日常が4コマで紹介されています。
この類のお話を読んでいつも思う事。それは、「できた母親だなあ」ということ。
漫画だから、あまり重くならないように描かれているのだとは思いますが、その内容を深く受け止めてみると、そりゃもう大変なことだらけだと思います。
私だったら怒りますよ?ということも、笑って受け止めていたりします。だから、本当に尊敬します。
ただ、その裏側も描いて欲しいなあ、とも思います。ドロドロしたやり合いが、お母さんとお子さんの間であるはずです。そこをどうやって乗り越えたかが知りたいところ。
本書でもコミカルに微笑ましく日常が描かれています。
次男の行動はもちろん、長男の行動でも「あるある~」と共感できる部分が多く、「ADHDとは言っても、ほかの子と同じ部分も多いなあ」とわからせてくれます。
巻末には『ペアレントトレーニング』についてもわかりやすく解説されており、これは取り入れようと思いました。学ぶところの多い内容です。
読んだ日:2018年4月14日
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33歳漫画家志望が脳梗塞になった話 あやめゴン太
脳梗塞、恐ろしいです。
33歳、というと、私よりも年下。会社員と漫画家(志望)の2足のわらじを履く女性のお話です。
昼間は会社で働き、夜は漫画に時間を費やす。そんな生活にはつきものの、食生活の乱れと睡眠不足も当然のごとくありました。(それが直接の原因かはわかりませんが・・・)
著者は、ある日の朝、左腕の麻痺から始まり、左足、左手指、と左半身の症状が進んで行きます。出勤後、すぐに早退をして病院に行くも、その時すでに7時間経過。
脳梗塞の治療は、早く始めるほど回復の可能性が高くなるそうです。言い換えれば、発症から時間が経てば経つほど、回復の可能性が低くなります。
著者の場合、回復するとしたら、1年間のリハビリが必要、とのこと。1年間リハビリをすれば、必ず回復するわけではないのです。その事に気づいた時点で、「何故症状が出た時にすぐ救急車を呼ばなかったのだろう・・・」という後悔。
普通の人だったら、左腕が少し動かない、くらいでは救急車とか救急病院という発想にはなかなかならないですよね。私もならないと思います。
脳梗塞を含む、脳卒中の怖さについては漠然とは知っていても、それを自分の症状と結び付ける、というのはかなりレベルが高い行動かと思います。だからこそ、コミックでもテレビでも書籍でもなんでも良いので、症状や病気の進み方等の知識を深めることが大事だと思いました。知っている量が多ければ、自分に症状が出た時に直感的に結びつけられる気がするからです。
さて、内容に話を戻しますが、このコミックは脳梗塞の理解を深めるための入り口には最適かと思います。漫画って、読むのにとっかかりやすいんですよね。
また、脳梗塞に関するある程度の情報も載っているし、著者の体験が割と細かく描かれているので、結構役立つんじゃないかな、と思います。
読んだ日:2018年3月末
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