学校に行かなくなった日 琴葉 とこ
不登校マンガ第2弾です。
これは、子ども目線の本です。
小学校4年生から中学校3年生まで不登校だった著者のお話です。
この方の場合は、対人関係および父親との関係が不登校の原因になっているようです。
※不登校の子どもは、そのときには原因をはっきりと言う事はできません。本人もよくわからない「恐怖感」に襲われているようです。そういう子たちに対して「何で行けないの?」「何が嫌なの?」は無意味な問いかけです。
この方のお母さんは、あまり口も出さず、やりたいことができるように見守ってあげていたようです。この行動って、実際子どもが不登校になった場合、非常に難しいことだと思います。
子どもが学校に行かなくなったとき、「ゆっくり休みなさい」と、数日なら心穏やかにも言う事ができるかも知れません。でも、それが続くとどうでしょうか?「なぜ行かないの?」「学校は行くのが当たり前」「学校行かないと、まともな人生歩めない」など、多少なりとも子どもを責めてしまう人が多いでしょう。
私も子どもが学校に行かなくなったとき、やはり責めてしまいました。優しい口調で諭したとしても、子どもは親の心の奥底にある「学校に行ってほしい」という気持ちを敏感に感じ取ります。それは、学校に行きたくない、行けない子どもにとっては結局責められているのと同じことです。
どうしたって、親の言葉では子どもは動きませんでした。
そういう意味で、この琴葉とこさんのお母さんは、かなり子どもの気持に寄り添うことができる、子ども思いのお母さんだと思いました。まずは、子どもを見守る、それがなかなかできないものです。
琴葉とこさんは、「絵を描く」という、好きなことをしながら、大学生にまでなっています。子どもって、強いですね。親のサポートはもちろん必要ですが、自分のやりたいことがあれば、その力をどんどん伸ばしていくことができます。もちろん、琴葉とこさんの場合は、自分の好きなことが他の人から認められた、ということが大きな自信となっており、このようなパターンはそう多くないと思います。
不登校⇒引きこもり、というパターンもよく聞きます。不登校になったときに、外界とのつながりをどのようにして維持するのか、一つの大きな課題だと思います。
琴葉とこさんの場合は、インターネットによって、そのつながりができています。インターネットにはまると昼夜逆転する、とはよく聞きますが、良い影響を与える可能性があるのもまた、インターネットなのですね。
一つの不登校の事例として、子どもが不登校になった場合、子どもの気持を知るためには良いマンガだと思いました。
読んだ日:2017年12月15日
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不登校マンガ第1弾↓↓