幸せになる勇気 岸見 一郎、古賀 史健
言わずもがな、ベストセラーになった、「嫌われる勇気」の続編。
前著と同じく、青年と哲人の対話形式。
内容とは全く関係ないが、夜明けまで語り合う、という設定がとても嫌いだ。
そんな長時間語り合えば、最後には青年が哲人に言いくるめられてしまうのは仕方がないと思うのだが・・・。
アドラーは、嫌われる勇気で一気に知名度が上がったと思う。
実際、私も「嫌われる勇気」でアドラーを知った。
その後、アドラー流の子育て本を買った経験がある。
自己の課題、他者の課題を切り分ける・・・そうそう、嫌われる勇気ではそんなことも書いてあったな~(すっかり忘れていた)。
今回の幸せになる勇気では、教職についた青年が、子どもたちにアドラー流で接した結果クラスの雰囲気が悪くなった!と言わばイチャモンをつける設定。
よって、哲人の口から出る言葉は、子育て期の私にとっては「なるほど」と思う内容が多かった。
特に印象的だったのは「怒ると叱るは同義」ということ。
私は感情的に怒ってしまうことがよくあり、そのたびに「怒ってはいけない、叱らなくては」と考えるものでした。
だって、世の中の育児本には「怒るのではなく、叱りなさい」と書いてあるものが多いでしょ?
でも、アドラーでは誉めもしなければ、怒ったり叱ったりもしない。
ただ、子どもに寄り添うのみ。その結果子どもがどう考えるかは、子どもの課題。
怒ったり叱ったりは「過保護」なのだ。
寄り添う、というのも難しいものだが、割と具体例をもとに話が進められるので、理解しやすかったように思う。
子育て本として、また読み直したい。
読んだ期間:2016年5月下旬