このムダな努力をやめなさい 成毛 眞
副題として、-「偽善者」になるな、「偽悪者」になれ-とある。
このムダな努力をやめなさい: 「偽善者」になるな、「偽悪者」になれ (知的生きかた文庫)
- 作者: 成毛眞
- 出版社/メーカー: 三笠書房
- 発売日: 2014/09/22
- メディア: 文庫
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成毛氏の著書は2冊目である。
1冊目は下記ブログ記事参照↓↓
情報の「捨て方」 成毛 眞 - mayu-banzaiの日記
さて、成毛氏の著書を2冊読んでわかった。
というか、1冊目でうすうす感じていたが、成毛氏はとても極端な人物のようだ。
元マイクロソフト社長、ということだが、マイクロソフトの社長ともなれば、成毛氏のような極端な世界観を持つ人でなければ務まらないのかも知れない。
決して「嫌い」と言っているわけではない。
本著では、タイトルの通り「ムダな努力はやめなさいよ」ということが記されている。
文庫本の帯に書かれている、この本の読みどころは以下の通り。
- 「根性」は、成功を遠ざける
- 「好かれる」よりも、「信頼される」ことだ
- 職場で「勝ち目のないケンカ」はしない
- 無理して“社交的”になる必要はない
- どんどん妥協せよ、あっさり朝令暮改せよ
- 仕事は“ラク”をしないと成果は出ない
とにかく、そんなに努力するな、根性では勝てない、偽善者はやめよ、ということが書かれている。すべて時間の無駄だ、というわけだ。
日本人の国民性についても批判的なことが書かれているが、読めば納得の内容ばかりだ。
また、仕事で疲れたとき、失敗したときなどに読めば、元気が出るかもしれない。
本書は4章構成になっている。
第1章:“努力家”が知っておくべき10のこと
第2章:「ムダな努力」と縁を切る、12のルール
第3章:仕事は、「ラク」をしないと成果は出せない
第4章:ここで分かれる「面白い人生」「つまらない人生」
さて、この中で最も興味深かったのは、第3章。
例えば、スケジュール帳に予定をびっしりと書き込んでいる人は、スケジュールを管理しているのではなく、スケジュールに管理されている。
例えば、仕事が遅い人は、1度ですむはずの仕事を数回に分けてしまうから効率が悪い。
例えば、毎日ほぼ同じような仕事をしているのに、毎日残業しているのはおかしい。
例えば、自分が世の中で一番優秀だと思っていなければ、仕事はうまくいかないと考える。
などなど。
力を抜いて仕事すればいいじゃん、仕事が人生になったらオワリだよ、日本人はまじめすぎ、でも実は何も考えていない・・・。
仕事に関する考え方の参考になった。
最後に一つ。
第2章に、「運をムダ使いしない」というものがあった。
その中で、成毛氏は「運は総量が決まっている」と記している。
以前このブログで紹介した下記文庫では、運の総量は決まっていない、と記されている。
運を支配する 桜井章一・藤田晋 - mayu-banzaiの日記
運に関しては、私は桜井氏、藤田氏の記したように、総量は決まっていない、努力する人ほど運が舞い込む、ということに賛成である。
成毛氏にしてみれば、その「努力」がムダなのかも知れないが・・・。
読んだ期間:2016年5月31日